CFD解析（数値流体解析）を用いることで、空気の流れや温度分布を視覚的に確認できます。これにより、空調設計の妥当性や問題点を早期に検証することができます。また、空調機器配置、空調能力をパラメータにして机上でシミュレーションできるため、快適性と省エネ性、コスト削減を両立した空調設計が可能になります。

　外気風にさらされる環境下では、年間で変化する風向、風速や周囲建物の影響を加味した検討が必要になります。近年、データセンターの需要が高まっていますが、屋上に設置される室外機のショートサーキットは外気風の影響を受けるため、データセンター内の空調能力が設計値を満たさなくなる場合もあります。事前に検討が必要になりますが、CFD解析以外に検証する方法はありません。

 このように、事前に設計された空調、外皮の妥当性検証にはCFD解析が欠かすことはできません。